アルバム『Ⅰ ミズキ』より  7-4曲目 & 7-5曲目.....『古代への扉』より  同調の小窓 & ゆっくりと、光の中へ


 





アルバム『Ⅰ ミズキ』より




7-4曲目.....『古代への扉』より

      同調の小窓

使用楽器(音源)

 ☆ヴィオラ

 ☆チェロ

 ☆ヴァイオリン

    




7-4曲目.....『古代への扉』より

      ゆっくりと、光の中へ

使用楽器(音源)

 ☆ピアノ

 ☆パイプオルガン

 



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ストーリー的にはこの2曲の場面、ほとんど同じところであるため、一緒にしました。


ある晴れたからっとした秋空の下、主人公の少年が、素朴な石造りの低い壁がずっと続くのどかな丘をどんどん歩いていくと、いつの時代に作られたのか分からない、おそらく馬か牛用に作られたであろう、半分壊れかけた古い石小屋を見つけ、中に入ってみます。

別に変わったところはありません。腰掛るのにちょうどいい平な石に座り歩いてきた疲れを癒していると、なにやら一方の石壁の方から音がします。音楽のような、なにか賑やかで楽しそうな音の気配。少なくとも、肌感覚で危ない、というものは一切感じませんでした。

音の鳴る方、それは石壁の隅、その上部、半分天井がすでに崩れて無くなっている上の方からです。


で、少年は試しに近くにある石や木材で足場を組み、なんとか天井裏まで上がってゆきます。半分は空の見える状態の、のどかなまでになんの危険もない・・・落っこちる以外は・・・天井裏ですが、まだ壁の残っている薄暗い四隅にひっそりとあったのが、長年の風雨により削られて出来たであろう、人が通れるほどの穴でした。本来なら普通に外の景色が見えるはずですが、見えているのは、地続きの、どこまでも広がる澄み渡った空、多くの木々、山々、のどかな丘、遠くには湖もある、なにかしら、とても居心地の良さそうな、安堵感に溢れたもう一つの世界でした。


ここで設定のはなし。・・・・・その穴は、向こうの世界と同じような波長を持つ人には見え、そして入って行くことも出来ます。ただ、そうでない人の方が圧倒的に多かったため、この穴の存在は人に知られることがなかったわけです。

穴の向こうの世界の在り方は、映画『美しき緑の星』のような、あるいは目には見えない形で権力者に支配されている世界とは全く無縁の、自然の波長に沿った、ゆっくりしてのんびりした、実にのどかな世界。

そう、ここではスリルとサスペンス、ドラマチックな起承転結などの価値観とは無縁です。



向こうの世界の中に入った少年が目にしたのが、蔓性樹木が絡みついたまま何百年と経った古い門の名残の遺跡でした。そこをくぐっていくと今までののどかな世界とは趣の異なる、飄々とした侘しい、寂しい静かな世界で、至る所に、不思議なカタチに風化して出来た巨石が地面からそびえ立つ<古石群の地>。次に現れた世界はガラッと気候が変わった<砂漠と湖の地>。

すべては少年の心象風景が反映された、彼の興味のある、行きたかった世界であり、好みの波長の世界。そのため、進めば進むほど、彼の望む世界が開かれ、そして波長の精度は研ぎ澄まされてゆきます。


更に行くと、自然の仕業とは思えない奇跡のような、巨大な岩が数個集まり出来上がった不思議な巨塔。人が入れる程の隙間、入口もあり、少年はさっそく中へ。

非常に静かで薄暗い空間ですが中は案外広く、その一箇所に上空からの光が一直線に差し込んでいます。そう、まるでスポットライトのような感じ。岩と岩の隙間に出来た、小さな小窓のような所からです。


自分の感覚がかなり鋭敏となり、今までにない繊細さを感じ取っている少年は、この光の中へ入り、直接光を全身に浴びることによって、更にこの感覚が増すことを直感的に感じていました。ゆっくりと、光の中へ。


自分の体が今までと全然違う、そう、まるで半霊半人にまで研ぎ澄まされている事を実感しました。色も、匂いも、音も、目に見える世界も、体に触れる感触も、そして時間も空間も、すべてが今までの感覚とは全く異なります。


光を浴びたのち、巨石塔から外へ出ると、体が非常に軽く感じられ、あそこへ行きたいと思うとすっと移動出来、また何かしらいい匂いの植物のそばまで行くと、今までに味わったことのないあまりの素晴らしい芳香で気を失うほどでした。


森の中に見える様々な光の球体、木々の葉から広がる様々なオーラの色、陽の当たる空間に無数にただよう光のプラーナ。屈折して微妙に色の異なる陽の光、こうした光の漂う目の前の光景に耳?脳裏?胸?になにかしら今まで味わった事のない音色の組み合わせ、ハーモニーが聴こえます。メロディーのあるような、ないような、とても心地よく、美しい音の調べ。・・・数小節にも亘って成り立っているメロディー像がようやく見えてきました。今までこんな音の組み合わせの曲?音楽?は聴いた事がない、とじっくり浸って聴き入ろうとする少年・・・。


・・・目が覚めるやいなや、たった今夢の中で流れていた、長いかたちの曲、ううん、断片しか思い出せない。それでも、何とか夢の中の情景を思い出し、流れていたメロディーを手繰り寄せては、ギターで音を合わせてタブ譜でメモしていく青年。

木造アパート。狭い部屋。窓の外には、すぐ隣の家が目の前に。出来ればもう少し寝ていたかったが、今日は朝から夕方までアルバイトの日。大手スーパーでの、カートと買い物カゴ回収の仕事。とても運動になっていいものの、実際はへとへとに疲れ果てバタンキューの生活。


使い古した感のある学習デスクに並ぶ何十冊にも及ぶメモした楽譜ノート。これが光輝くかどうかは、すべて自分次第。




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ダウンロードファイルについて


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★midi音源 1.....Studio Oneにて完成した曲をmidi形式で引き出したもの

★midi音源 2.....midi 1では、各パートが同じ音しか出ないため、midi 1をSinger Song Writer MMSを通して各パートそれぞれの音が出るようにしてから再度引き出したもの

★楽譜 1.....上のmidi 1を、Finale NotePadから楽譜にしたもの

★楽譜 2.....上のmidi 2を、MuseScoreから楽譜にしたもの



ここでは上記のファイルを、下よりクリックしてもらえればGoogleドライブ画面が開かれ、右上のダウンロードマークよりダウンロード出来ます。



☆M7-4.....同調の小窓            ★Studio One .mid..........終了しました

☆M7-4.....調の小窓            ★SSW MMS.mid..........終了しました

☆M7-4.....同調の小窓            ★FinaleNotePad.pdf..........終了しました

☆M7-4.....同調の小窓            ★MuseScore.pdf..........終了しました



☆M7-5.....ゆっくりと、光の中へ             ★Studio One .mid.........終了しました

☆M7-5.....ゆっくりと、光の中へ             ★SSW MMS.mid..........終了しました

☆M7-5.....ゆっくりと、光の中へ             ★FinaleNotePad.pdf..........終了しました

☆M7-5.....ゆっくりと、光の中へ             ★MuseScore.pdf..........終了しました




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